5大栄養素 . . .
大きく分けて5種類の栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物(糖質)・ビタミン・ミネラル)
=五大栄養素は、生きていくうえで必要不可欠な存在です。
ダイエットや肉体改造などボディメイクはもちろん、健康的な生活を営む上でも、栄養の基本的なことを理解することは重要な事です。
栄養について正しく理解していないと、情報を正確に把握できないばかりか、誤った解釈をしてしまったり、健康やボディメイク、ダイエットに役立たない情報や商品の選択や、最悪の場合、健康を害することもあり得ます。
今回は栄養素の基礎ともいえる「五大栄養素」そして「三大栄養素」について、働きや役割を中心として基礎をお伝えしていきます。
ここで栄養の基本的な正しい知識を得ることで…
「健康的な生活」「ボディメイクやダイエット」などに役立てることのできる
食事やサプリメントなどの、正しい必要な栄養素の選択ができるようになります。
カラダづくりに効率的・効果的に取り組めるようになる、大いに役立つ栄養学の基礎知識となることでしょう。
目次
五大栄養素と三大栄養素ってなに?

五大栄養素は、人間にとって必要不可欠?
五大栄養素とは、私たちが生きていくうえで必要不可欠な栄養です。
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物(糖質)
- ビタミン
- ミネラル
上記5つの栄養素を五大栄養素と呼びます。
これに「水」を加えて、六大栄養素ということもあります。人間が生きるのに必要な栄養は、この五大栄養素と水から得ることができます。
食品には、様々な成分がありますが、私たちの栄養の素となる栄養素はこの5つの栄養素だけです。
栄養素の役割は大きく分けて3つ!
栄養素の基本的な働きは下の3つとなります。
- カラダを動かすエネルギー源(力や熱)になる!
- 筋肉や骨、血液などカラダの器官や組織を作る材料になる!
- カラダの調子を整えたり、動きを調整する!
五大栄養素はそれぞれ、働きや性質の違いにより5種類に分類分けされているわけです。
三大栄養素は特に重要!?

五大栄養素の中で、「ビタミン」「ミネラル」を除いた
「たんぱく質」「脂質」「炭水化物(糖質)」は三大栄養素と言われています。
カラダに必要不可欠な栄養素のうち、特に重要なものと位置づけられています。
ビタミン・ミネラルに比べ、カラダに必要とされる量も多いです。
「たんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)」には共通した役割がある!
この3つの栄養素が、三大栄養素と呼ばれる理由は特に重要な働きがあるためです。
それは、カラダを動かしたり体温を保ったり、人間の生命維持や身体活動に欠かせないエネルギー源となるという事です。
よく自動車に例えられたりしますが、自動車にガソリンが必要なように、人間にはエネルギーを作り出す三大栄養素が必要なのです。
エネルギーを理解しよう!

たんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)の三大栄養素が、生命活動に必要なエネルギーとなる過程は、
食事などにより、体内へ取り込まれた三大栄養素が、肺から取り込まれた酸素と結びつき、体内のいたるところで燃えて生み出されます。
これにより、体を動かしたり温めたりする原動力となります。
エネルギー量を表す単位はキロカロリー(kcal)!
よく食品などで見かける「kcal」はエネルギー(熱量)を表す単位です。
「1kcal」は、水 1kg を 14.5℃ から 1℃ 上げるために必要なエネルギー(熱量)のことです。
この「kcal」は日本で使われているものであり、国際的な単位では「kJ(キロジュール)」が使われています。
※1kcal=4.2kJ
3つの栄養素はエネルギーのなり方が異なる!
三大栄養素がエネルギーになるとき、それぞれ特徴があります。
炭水化物(糖質)は、1番素早く燃えて体のエネルギーになります。1gで4kcalのエネルギーになります。
続いて燃えやすいのは脂質。1gで9kcalのエネルギーになり、少ない量で高カロリーです。
最後はたんぱく質で、燃えにくく1gで4kcalのエネルギーになります。
五大栄養素の特徴をみてみよう!

それでは五大栄養素それぞれの特徴や働きなどを、1つづつ少しだけ詳しく見ていきましょう。
まずは三大栄養素のたんぱく質・脂質・炭水化物。
続いて、ビタミン・ミネラルもみていきましょう。
たんぱく質

たんぱく質は、英名にするとプロテイン(Protein)と言います。プロテインと言えば、日本では粉末のプロテインパウダーなどのサプリメントを思い浮かべますが、たんぱく質なのです。
ギリシャ語のプロテイオス(proteios)という言葉が語源で、「第一」や「一番重要なもの」という意味があります。
語源からもわかるように、たんぱく質は人間の体の中で中心的な役割を担っています。
筋肉や血液・骨や内臓、皮膚や髪の毛、爪などカラダの細胞や組織などの土台作りや、様々なエネルギー源、カラダの調整などを担っているのです。
また筋肉を維持・増加させるためにたんぱく質の摂取は重要とされていますね。
骨格筋は体重の約40%を占める最大の組織ですが、主な構成成分は70~80%は水分、それ以外はたんぱく質です。
そのため骨格筋の主要成分であるたんぱく質を、いかに効率よく摂取できるかということが日々議論されているわけです。
たんぱく質はアミノ酸からできている!
人のカラダにあるたんぱく質は約2万種類。
これは、たんぱく質を構成する最小単位である20種類のアミノ酸が、いろいろな順番で鎖状に繋がることで構成されています。
アミノ酸が50個以上鎖状に繋がったものを「たんぱく質」
50個未満のものを「ペプチド」と言います。
さらに繋がる個数で、2,3個のものを「ジペプチド・トリペプチド」
~9個のものを「オリゴペプチド」
10個以上のものを「ポリペプチド」と呼んでいます。
最近注目されている「ペプチド」は、たんぱく質がアミノ酸になる過程の物質なんですね。
食物からたんぱく質を摂取したら . . .
食べ物から摂取したたんぱく質は、体内で消化され、細かくアミノ酸に分解されて体内へ吸収されます。
そして吸収されたアミノ酸は、体内で作られたアミノ酸と結合し再び合成され、カラダで必要なたんぱく質になります。
BCAAなどのアミノ酸のサプリメントが吸収が早いのは、分解する必要がなく、そのまま体内へ取り込んでいけるからなんですね。
たんぱく質が豊富な食品
■肉類・卵 (牛肉、豚肉、鶏肉、ハム・ソーセージ、鶏卵、コンビーフetc…)
■牛乳・乳製品 (牛乳、ヨーグルト、チーズetc…)
■豆・豆製品 (豆腐、豆乳、納豆、みそetc…)
■魚介類 (さけ、さんま、いわし、たこ、ほたて、いか、刺身、煮干etc…)
摂取量
たんぱく質の必要量は、特に運動などしていない成人の場合で、体重1kgあたり1g/日が健康的な生活を送るうえで必要とされています。
(体重60kgの場合、60kg×1g=60g/日)
アスリートや運動・トレーニングを行っていたり、筋肉を増加させたい場合は、体重1kgあたり1.2~2g/日が推薦される。
これは競技種目の特性や個人差などを考慮し幅のある設定となっています。
(体重60kgの場合、60kg×2g=120g/日)
たんぱく質が不足すると…
たんぱく質は、人間が生きていくうえで最も必要な栄養素です。
ダイエットなどで食事制限などを行う際もたんぱく質は十分な量を摂取することを心がけなければなりません。
たんぱく質が不足すると、「筋肉量の減少」「髪や肌の荒れ」「集中力の低下・疲労」など様々な影響が出ます。
カラダを構築する主な栄養素ですので、不足すると心身ともに悪い影響が出てきます。
脂質

脂質は、一般的には太ったり、健康を害したり、パフォーマンスを低下させたりという悪いイメージを持つことが一般的ですが、たんぱく質・炭水化物(糖質)と並ぶ三大栄養素のひとつで人間の体に必要な栄養素です。
カラダのエネルギー源になるほか、健康維持には欠かせない様々な重要な働きがあります。
脂質1gあたり9kcalと少ない量で高カロリーなため、摂りすぎると脂肪として蓄えられ、太る原因となります。
しかし他の栄養素より少量でたくさんのエネルギーになる効率の良い栄養素です。
脂質は脂肪酸からできている!
たんぱく質がアミノ酸からできているように、脂質は脂肪酸からできています。
摂取した脂質は、体内で脂肪酸へと分解され、再び合成して脂質になり体内で使われていきます。
脂肪酸はグリセロールというものにより結びつき、グリセロールに脂肪酸が2個および1個結合したものを「ジアシルグリセロール」「モノアシルグリセロール」
3個結合したものを「トリアシルグリセロール」と呼びます。
摂取している脂質の大部分はこの「トリアシルグリセロール」です。
いろいろな「あぶら」
「あぶら」を指す言葉は、一般的には「油」を思い浮かべますね。
しかし「あぶら」には、「油」・「脂」・「脂肪」・「脂質」とたくさんあり、厳密には違うものを指しています。
「脂肪」は、グリセリンに脂肪酸が3個結合したものを指し、トリアシルグリセロールまたは中性脂肪とも呼びます。
そのトリアシルグリセロールが常温で液体の状態のもの(サラダ油など)を「油」、
常温で固体の状態のもの(牛脂など)を「脂」と呼ぶことが一般的です。
また食品業界でこれらをまとめて、油脂と言われています。
「脂質」とは、主に栄養学分野で使われる言葉で、「有機溶媒に溶ける物質」と定義され、中性脂肪やコレステロール、遊離脂肪酸など一括りとして脂質と言う言葉が使われています。
脂質の種類
脂肪酸は、炭素(C)・酸素(O)・水素(H)の3つの元素からできており、その結合数や結合の仕方などにより種類や性質が異なります。
脂肪酸を大きくわけると2つ。
結合の仕方が、真っ直ぐ繋がっているものを飽和脂肪酸、曲がっている箇所があるものを不飽和脂肪酸と言います。
少し難しいので簡単に下でまとめます。
飽和脂肪酸
常温で固形化する特徴があり、牛脂などの主に動物性油脂が該当する。
結合されている炭素の数により、短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・長鎖脂肪酸と呼ばれ、長いものほど摂りすぎると健康を害する原因となる。
特に長鎖脂肪酸は体内に残りやすく、摂りすぎると生活習慣病・動脈硬化のリスクを高めます。
普段一般的に摂取する食用油脂は、ほぼ長鎖脂肪酸です。
しかし最新の研究では、飽和脂肪酸の摂取が少なすぎる場合は脳出血のリスクが増えるという実証結果も出ています。
飽和脂肪酸は、一般的には健康に悪影響を及ぼす脂質として認識されていますが、摂取は多すぎても少なすぎても良くないというのが現状です。
役割としては、エネルギー源になるほか、エネルギー代謝の促進やコレステロールの上昇を抑えたりする役割があります。
また、生体膜やホルモンの材料で、消化に必要な胆汁酸の材料になったりと欠かせない成分でもあります。
不飽和脂肪酸
常温で液体である特徴があり、食用油などの主に植物性油脂が該当する。
不飽和脂肪酸は、曲がっている箇所が1箇所のものを一価不飽和脂肪酸、曲がっている箇所が2つ以上のものを多価不飽和脂肪酸と言います。
一般的に健康に良いとされている不飽和脂肪酸は様々な種類があります。
一価不飽和脂肪酸は、オレイン酸などのオメガ-9などがあげられます。コレステロール値を下げたりしますが、付加的に摂取することのメリットは少ないため、あまり注目されていません。
多価不飽和脂肪酸は、オメガ-3やオメガ-6が代表的です。中性脂肪の減少効果や、血流促進、生活習慣の予防する効果があります。
サプリメントも多く出ていますので、聞いたことがある方も多いはず。
最近話題のトランス脂肪酸とは!?
近年、健康に悪影響を及ぼす脂肪酸として注目されたトランス脂肪酸。
悪玉コレステロールを増加させ善玉コレステロールを減少させる作用があり動脈硬化につながると考えられています。
液状の油からマーガリンやショートニングなど半固型化状態の油脂を作る際の副産物として生成されたり、一般の食用油の脱臭工程の高温処理などにより生成されています。
トランス脂肪酸の悪影響は、摂取量に比例して、リスクが上がると推定されています。
まだまだ不明な点が多いトランス脂肪酸ですが、トランス脂肪酸で作られたマーガリンや菓子類などを禁止している国も多くあるので、多く摂取しないよう注意することが無難でしょう。
摂取量
摂取量に関しては、明確な基準が定められていないのが現状です。
明確な摂取の基準値があるのは、たんぱく質のみで、脂質と炭水化物(糖質)の摂取量は、[1日の必要エネルギー量]-[たんぱく質のエネルギー量]=残りを脂質と炭水化物(糖質)で摂取することになります。
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で示される脂質摂取目標量は、エネルギー摂取量の20~30%とされています。
[例] 1日のエネルギー摂取量が、2500kcalなら… 脂質の1日の摂取目標値は、500~750kcal(2500kcal x 20~30%)
厚生労働省の摂取基準で、目標値・目安値が定められているのは、飽和脂肪酸とオメガ6系・オメガ3系脂肪酸です。
脂質 食事摂取基準 目標値・目安値
飽和脂肪酸 . . . . . . .目標量7%以下
オメガ6系 . . . . . . .目安値8~11g
オメガ3系 . . . . . . .目安値1.6~2.0g
※上記は、成人男女の1日の推薦量・目安量の抜粋です。詳しくは「日本人の食事摂取基準(2015年版)-厚生労働省 」をご参照ください。
脂質に関しては、まだまだ解明されていない部分が多く残されていますが、脂肪酸にはそれぞれの役割や機能があり、どれかが不足しても、過剰でも問題が出てくると推定されているので、「特定のものに偏り過ぎずに、バランスよく摂取する」というのが現状の結論と言えるでしょう。
ただし、少ない量で高カロリーなので摂りすぎ注意です。
炭水化物(糖質)

炭水化物は、ごはんやパンなど主食に含まれる栄養素で、最近よく目にする「ケトジェニックダイエット」などの、「糖質制限」「炭水化物制限ダイエット」などのイメージが強いですね。
一般的には「炭水化物=糖質」というイメージですが、厳密には「炭水化物」や「糖質」、「糖類」には違いがあります。
しかし、三大栄養素としての役割を担っているのは「糖質」なので、ここでは主に「糖質」についてお話します。
※文中での表記も「炭水化物(糖質)」となっているのは、そのような理由からです。
炭水化物(糖質)は、主にカラダを動かすエネルギーとなっています。
「炭水化物」「糖質」「糖類」の違いとは?
最近飲料などで「糖質オフ」や「糖類オフ」などの商品をよく見かけます。
ダイエット本でも低糖質ダイエットや炭水化物抜きダイエットなど、多く目にするようになりました。
この「炭水化物」や「糖質」「糖類」について意識している人は少ないと思いますが、厳密な違いがあります。
「糖類」
単糖類または二糖類(糖の分子が1個か2個)のものを指す。
ブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、ショ糖(スクロース(砂糖))など
「糖質」
糖類に加え、多糖類や糖アルコールと呼ばれるもの(糖類がいくつも連結し、大きな分子になったもの)を含むものを指す。
アミロース(デンプン)、グリコーゲン、セルロース、キシリトールなど
「炭水化物」
糖質に加え、食物繊維を含んだものの総称を指す。
糖は糖からできている!?
たんぱく質はアミノ酸、脂質は脂肪酸からできていますが、糖質は糖質だけでできています。
厳密には「糖類(単糖類と二糖類)」であり、糖類が単独であったり連結したりすることで、「単糖類」や「二糖類」「多糖類」などの種類に分かれ、様々な働きをしています。
カラダに取り込まれる過程は、他の栄養素と同様です。
ゴハンなどを食べると、お米のデンプンは徐々に分解され、単糖類になり吸収されていき、エネルギーになります。
炭水化物(糖質)のいろいろ
炭水化物(糖質)は、最近の糖質制限ダイエットなどの流行りもあり、一般的には太るものと思われがちです。
しかし糖質にはたくさん種類があり、太るものもあれば太らない糖質もあります。カラダにとって良い働きをしてくれる糖質もあります。
一般的には、糖類(ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖)などは、摂取しすぎると太ります。
対して、イチゴなどに含まれるキシリトールや、リンゴなどに含まれるソルビトールなどの「糖アルコール類」や、「オリゴ糖類」は太りません。
また虫歯の予防効果や、血糖値や脂質代謝を良くしたり、腸内環境を整えてくれる働きがあります。
このように糖質には様々な種類があり、カラダに悪いもの、良いものがあります。
また、カラダの機能を正常に保つ役割の糖質もあるため、糖質を一切摂らないというのは体にとって良くありません。
世界保健機構(WHO)が糖質の摂取を減らすように勧告した!?
これは間違いです。
たまにインターネットなどでみかけますが、「WHOがごはんの摂取を減らすべきと勧告してる」というのは間違いです。
厳密には「糖類の摂取量を、摂取カロリーの10%未満ないし5%未満に減らすことができれば、さらなる健康効果が期待できる」と発表したのです。
ここまで読んできた皆さんならもうお分かりと思いますが、「糖類」の摂取を抑えるべきということです。
つまり砂糖やシロップ、ジュースなど単糖類や二糖類の摂取を減らせば、健康効果が期待できるという事です。炭水化物や糖質の摂取を減らすという事ではないので注意が必要です。
摂取量
摂取量に関しては、脂質同様、明確な基準が定められていないのが現状です。
明確な摂取の基準値があるのは、たんぱく質のみで、脂質と炭水化物(糖質)の摂取量は、[1日の必要エネルギー量]-[たんぱく質のエネルギー量]=残りを脂質と炭水化物(糖質)で摂取することになります。
「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で示される脂質摂取目標量は、エネルギー摂取量の50~65%とされています。
[例] 1日のエネルギー摂取量が、2500kcalなら… 炭水化物の1日の摂取目標値は、1250~1625kcal(2500kcal x 50~65%)
ちなみに、食物繊維の食事摂取基準は、一般的な成人で18~20g/日の目標値が定められています。
糖質制限ダイエットってどうなの?
近年”流行り”と言っても良いほど、「糖質制限」がブームとなっています。
長くなってしまうので、ここでは詳しいお話は避けますが、簡単に触れておきたいと思います。
体重の増減は、基本的には「摂取カロリーと消費カロリーのバランス」により決まると考えられています。
しかしその一方で、糖質摂取によって血糖値が上昇し、それにより分泌される、脂肪合成を促すインスリンも体重増減の重要な要因であるというのが「糖質制限」の理論です。
糖質を制限し、インスリンの分泌を抑えることで、脂肪合成を抑制し肥満予防が期待できるという考えです。
結論を言うと、現状、糖質制限による体重の減少効果は、ほぼないです。
これはメタ解析など信頼性の高い科学的根拠で報告されており、残念ながらダイエットには効果がないようです。
まだまだこれから研究が増えていく分野なので、今後変わる可能性はなくはないですが、現状では減量に糖質制限は効果がないと言えます。
この糖質制限などについては、興味ある人が多いと思いますので、詳しく別記事で書きたいと思います。
ビタミン

ビタミンは、三大栄養素のようにエネルギーを作り出すことはできません。
しかしカラダに必要不可欠な五大栄養素のひとつです。
カラダの機能を調整したり、三大栄養素がエネルギーを作り出すサポートなど、たくさんの役目があり、微量でよく働く効率の良い栄養素です。
また体内では微量しか作り出すことはできないため、必要なビタミンは、ほとんどを食事などから摂取する必要があるのです。
ビタミンの種類
ビタミンは、全部で13種類あり、そのうちビタミンB群は8種類あります。
ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・ビタミンD・ビタミンK・
ビタミンB群(B1,B2,B6,B12,ナイアシン,パントテン酸,ビオチン,葉酸)
特徴を大きく分けると、「水溶性ビタミン」と「脂溶性ビタミン」に分かれます。
水溶性ビタミン(ビタミンB群・ビタミンC)
熱に弱く、水に溶けるのが特徴で、水に浸したり熱を加えたリすると栄養素が溶けだしてしまうため、生食がオススメ。
脂溶性ビタミン(ビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンK)
熱に強く油脂に溶けるのが特徴で、油脂と一緒に摂るのが良いとされているが、摂りすぎるとカラダに悪影響がある。
このように水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンでは特徴が異なるので、野菜など食物の摂取の仕方も気をつけなければいけません。
また体内へ留まれる時間も異なり、水溶性ビタミンはビタミンCで1~2時間、ビタミンB群で3時間と短く、何かと不足しがちになるので、こまめに摂取する必要があります。
逆に脂溶性ビタミンの、ビタミンAは48時間留まったりと、1回の摂取で長く留まります。
このように、ビタミンはビタミンでも、大きく分けて2つの水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン。
さらに13種類のビタミンが存在します。
ビタミンは、種類によって特徴や役割、必要量や取り入れ方にも違いがあります。
ビタミンについて、詳しくは別記事に詳細に記載してありますので、是非ご確認ください。
ビタミンは種類によっては、すぐに不足してしまい、カラダの不調に直結する場合も多々あります。
一度知るだけで、食生活の見直しやサプリメントの活用などの参考となりますので、確認してみてくださいね。
ミネラル

ミネラルはビタミン同様、エネルギーを作り出すことはできません。
しかしカラダに必要な五大栄養素のひとつで、なくてはならない存在です。
また、ミネラルは体内で作り出すことができないため、全て食事などから摂る必要があります。
主な働きは、カラダの構成成分であったり、カラダの機能を動かす力となっています。
ヒトのカラダの3.5%がミネラルから構成され、微量ではありますが重要な役割です。
ミネラルは、別名:無機質とも呼ばれますが、一般的な有機物に含まれる「酸素・炭素・水素・窒素」の4元素を除くカラダに必要不可欠な必須元素のことをミネラル(無機質)と呼びます。
ミネラルの種類
ヒトが生きていく上で必要なミネラルは16種類あり、日本では、そのうち13種類が厚生労働省の摂取基準の対象として定められています。
ミネラルは、主要元素(主要ミネラル)と微量元素(微量ミネラル)に分けることができます。
呼び名の通りですが、主要元素は必要量が多く、微量元素は必要量が微量な元素です。
主要ミネラル
カルシウム・リン・マグネシウム・ナトリウム・カリウム
微量ミネラル
鉄・ヨウ素・銅・亜鉛・セレン・モリブデン・マンガン・硫黄・塩素・コバルト
上記16種類がヒトにとって必要なミネラル。
そして青字が、厚生労働省の摂取基準の対象となっている13種類です。
ちなみに、ヒトのカラダの3.5%を占めるミネラルのうち、約半分がカルシウムからなっています。
ミネラルは、足りなくても過剰に摂りすぎても病気の原因となることが多いです。
しかし、種類によって違いはあるものの、通常の一般的な食事をしていれば、不足を起こすことは少ないです。
どちらかというと、ミネラルは過剰摂取に注意を払う必要があると言えるでしょう。
特にサプリメントを活用している場合は、ミネラルが含まれたサプリメントは多く販売されているので、過剰摂取にならないよう注意が必要です。
ちなみに「塩分の摂り過ぎがよくない」なんてよく言いますよね。
塩はナトリウムと塩素がくっついてできているもので、塩分を摂りすぎるとこのナトリウムの過剰摂取となり、高血圧や内臓の負担の原因となるのです。
ナトリウムはミネラルの中でも最も過剰摂取に注意すべき栄養素です。
ミネラルに関しては、種類多く、それぞれの役割や注意点などに違いがありますので、別記事で詳しく記載しておりますので、是非ご活用ください。
第6の栄養素 ~水の重要性~

最後に、五大栄養素そして三大栄養素とは少し離れますが、同じくらい重要な「水」について少しお話したいと思います。
私たちのカラダは、60%が水でできていて、水分量は一定に保たれ、体中に存在しています。体内では体液と言われます。
水(体液)がなければもちろん生きてはいけませんね。
ちなみに年齢によって、体内の水の量は変化します。
- 新生児 . . . . . . . 80%
- 幼児 . . . . . . . 65%
- 成人 . . . . . . . 60%
- 高齢者 . . . . . . . 55%
子供の肌が、ぷるんぷるんなのは、水分量が多いからなんですね。
水(体液)の重要性
水は、血液や皮膚、骨などカラダの組織や臓器の様々なところで重要な役割を担っています。
水の主な役割
- 栄養素や酸素、老廃物の運搬する働き
- 汗などで体温を一定に保つ働き
- 新陳代謝が行われるよう体内環境を整える働き
このように重要な働きをしています。
水がなくなるとカラダが正常に働かなくなってしまいます。
3%減 | 喉が渇いたり、唇が乾燥する |
4%減 | 体温の上昇や皮膚の紅潮、尿が減り濃くなる |
5%減 | カラダが火照り、頭痛がする |
6~7%減 | めまいや激しい喉の渇き、尿量が激減しチアノーゼが現れる |
8~10%減 | 痙攣が起こる |
11~14%減 | 飲み込みが悪くなり、皮膚の乾燥が現れる |
15~19%減 | 視覚、聴覚の異常、排尿痛が起こる |
20%以上減 | 尿が出なくなる、死の危険 |
脱水には十分気を付けなければいけません。
健康な人であれば、水分を一定に保つため、多く摂取するとその分排泄されたり、水分不足だと尿が減ったりします。
しかし喉が渇くのは、水分が足りてない合図です。
理想は、喉が渇く前に水分補給するのが理想とされています。
1時間ごとにコップ半分の水分補給、1日2ℓ程度の補給が理想です。
また、体内の水(体液)には電解質(イオン)が存在しています。
イオン飲料水は、体液に近い成分が含まれているため、カラダに吸収されやすいのでおススメです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
五大栄養素や三大栄養素の基礎を知り、これから健康的な生活を送るための基礎知識となるはずです。
またダイエットやボディメイクに取り組む際に活用できる知識となることでしょう。
最後に大事なポイントをまとめてみましょう。
五大栄養素のポイントをおさらい
- 五大栄養素とは、私たちが生きていく上で必要不可欠な栄養素で、たんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)・ビタミン・ミネラルの5種類の栄養素を言う。
- 五大栄養素の働きは、大きく分けて3つ。カラダのエネルギー源・器官や組織を作る材料・調子を整えたり動きの調整をする。
- 三大栄養素とは、五大栄養素の中のたんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)を指し、特に重要なものです。他の栄養素に比べ必要量も多く、カラダのエネルギー源になるという共通した働きがあります。
- たんぱく質は、特に筋肉の材料となり、その他にも様々な細胞や組織の土台づくり、エネルギー源として活躍しています。たんぱく質は、最も重要な栄養素と言っても過言ではありません。
- 脂質は、一見太るものなど、悪いイメージが一般的だが、エネルギー源になるほか、健康維持に欠かせない栄養素でもあります。脂質1gあたり9kcalと少量で高カロリーなので摂りすぎると太る原因となりますが、脂質の中でもオメガ3やオメガ6など適度に摂ると健康促進に繋がる良い効果の脂肪酸もあります。
- 炭水化物(糖質)は、巷で流行っている「糖質制限ダイエット」などで多く認知されています。糖質を抜くと良いと思われがちですが、糖質はカラダのエネルギー源になったり、カラダの機能を正常に保つ役割もある重要な栄養素です。砂糖やジュースなどの糖類の摂取を減らすことは、健康促進に効果的とされていますが、炭水化物や糖質は適量しっかり摂ることが望ましいと言えます。
- ビタミンとミネラルは、三大栄養素のようにエネルギーを作り出すことはできません。主な役割は、カラダの機能の調整、土台作り、三大栄養素がエネルギーを作り出すのを助ける働きがあります。
- ビタミンは、特徴により水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分けられ、全部で13種類あります。ビタミンの過剰摂取や不足は、体調不良の原因となりやすいので、水溶性ビタミンは不足しないようこまめに摂取し、脂溶性ビタミンは過剰摂取にならないよう、適度に摂る必要があります。また体内では微量しか生成できないため、積極的に食事から摂る必要があります。
- ミネラルは、無機質とも呼ばれ、一般的な有機物に含まれる「酸素・炭素・水素・窒素」を除く、カラダに必要な必須元素をミネラル(無機質)と呼びます。カラダの3.5%がミネラルから構成され、その約半分がカルシウムです。ミネラルもビタミン同様不足や過剰摂取は注意が必要ですが、一般的な食事で不足が起こることは少なく、過剰摂取を注意するよう心がけるのが良いとされています。またカラダでは作り出せない為、全て食事から摂る必要があります。
- 水は、第6の栄養素と言われるほど、ヒトにとって重要です。カラダの60%は水でできていて、水分量は一定に保たれています。栄養素や酸素・老廃物の運搬や、体内環境を整え、体温を一定に保つ重要な役割があります。脱水はカラダに様々な不具合を起こすので、こまめな水分補給が必要です。
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