消費カロリーとは何か・・。
消費カロリーの正しい使い方を知っていますか?
ダイエットやボディメイク・肉体改造を始める際に、自身の基礎代謝量などの消費カロリーを調べて、正しい使い方で食事制限やカロリーコントロールなどの参考にすることは、効率よく効果的に取り組むための第一歩です。
インターネットなどで検索すると、「身長・体重・年齢・性別」を入力し基礎代謝量を算出するものが大多数ですが、計算式などの詳細が記載されていないものが多く、はじき出される数値もそれぞれ誤差があったりとどれを参考にすればよいのかわからない方が多いのではないでしょうか。
そんなあなたに・・・。
この記事を読めば、下記の正しい情報を手に入れ活用することができます。
- 消費カロリーとは何かを知り、正しい使い方を知ることができる。
- ダイエット、ボディメイクなどの目標値を効率よく設定できるようになる。
- 食事制限やカロリーコントロールを効果的に取り組むことができる。
- 日本人に合った高精度の自動計算ツールから消費カロリーを確認することができる。
目次
消費カロリーとは ~基礎知識をつける~

1日の消費カロリーを正確に把握していますか?
基礎代謝量や運動で消費するカロリー、食事でもカロリーは消費されます。
消費カロリーは、ダイエットやボディメイクに取り組む際にとても重要なポイントです。
消費カロリーを正確に把握していないと、ダイエットの効果が出なかったり、過剰なダイエットにより健康面が悪くなってしまったりすることがあります。
ここで正しい知識を身につけ、正確な消費カロリーを計算し、効果的な活用方法を知り効率的に結果につなげていきましょう。
消費カロリーとは?
私たちのカラダは日々食事などから摂取したエネルギーを使って生きています。
このように体が使うエネルギーを消費カロリー(消費エネルギー)と言います。
一般的に「〇〇kcal(キロカロリー)」という単位で表され、「kcal」は熱量の単位になります。(※1kcal=水1kg[ℓ]を1度上昇させるために必要な熱量)
つまり運動などで、どれくらい熱量を使ったのかが〇〇kcalというように、消費カロリーとして表されています。よく「脂肪を燃やす」などというのは、ここからきているのですね。
食品などの〇〇kcalの表示も同様です。
例えば「3種の野菜サラダ 100kcal」を食べて、消費エネルギーで100kcal消費すれば体の中からなくなるということです。
1日の消費カロリーが2000kcalなのであれば、1日2000kcalまでの摂取であれば太りません。2000kcal以上摂取すると余分なカロリーが脂肪として体に蓄えられていきます。
消費カロリーの構成
エネルギーを消費していく過程は私たちが生きてく中で体が行っている素晴らしい機能です。そしてそのエネルギー消費は大きく3つで構成されています。
誰でも1度は耳にしたことのある、「基礎代謝」
そして「食事誘発性熱産生」と「生活活動代謝」です。
大きくこの3つで構成されています。「食事誘発性熱産生」と「生活活動代謝」はなかなか聞きなれない言葉かもしれません。
それぞれの消費カロリーに占める割合は下記の通りです。

消費カロリーは、基礎代謝約60%、生活活動代謝約30%、食事誘発性熱産生約10%で構成されているのです。
基礎代謝が圧倒的な割合というのがわかると思います。
次の章では消費カロリーの3大要素について詳しくみていきます。
消費カロリーの内訳と活用方法 ~3大要素を徹底解剖~

ここでは基礎代謝・生活活動代謝・食事誘発性熱産生という消費カロリーを構成する3つの要素について、それぞれどのようなものなのか、みていきたいと思います。

基礎代謝
基礎代謝とは、心身ともに安静な状態のときに、生命活動を維持するために必要最小限のエネルギー量のことです。
もっと砕いて説明すると、一切動かずに寝ていようが何をしていようが、生きるために勝手に消費されるカロリーです。
具体的には、呼吸・心臓の拍動・体温維持・内臓の働きなどのためにエネルギーを使います。
消費カロリーの中で約60%を占めています。
この基礎代謝量を決める要素は、性別・年齢・体格(身長、体重、筋肉量)による影響で変わるということです。
ライフスタイルや生活習慣などによる影響は、ほとんどないということです。
参照体重における基礎代謝量推定値
性別 | 男性 | 女性 | ||||
年齢 | 基礎代謝基準値(kcal/kg/日) | 参照体重(kg) | 基礎代謝量(kcal/日) | 基礎代謝基準値(kcal/kg/日) | 参照体重(kg) | 基礎代謝量(kcal/日) |
1~2歳 | 61.0 | 11.5 | 700 | 59.7 | 11.0 | 660 |
3~5歳 | 54.8 | 16.5 | 900 | 52.2 | 16.1 | 840 |
6~7歳 | 44.3 | 22.2 | 980 | 41.9 | 21.9 | 920 |
8~9歳 | 40.8 | 28.0 | 1,140 | 38.3 | 27.4 | 1,050 |
10~11歳 | 37.4 | 35.6 | 1,330 | 34.8 | 36.3 | 1,260 |
12~14歳 | 31.0 | 49.0 | 1,520 | 29.6 | 47.5 | 1,410 |
15~17歳 | 27.0 | 59.7 | 1,610 | 25.3 | 51.9 | 1,310 |
18~29歳 | 24.0 | 63.2 | 1,520 | 22.1 | 50.0 | 1,110 |
30~49歳 | 22.3 | 68.5 | 1,530 | 21.7 | 53.1 | 1,150 |
50~69歳 | 21.5 | 65.3 | 1,400 | 20,7 | 53.0 | 1,100 |
70歳以上 | 21.5 | 60.0 | 1,290 | 20.7 | 49.5 | 1,020 |
基礎代謝の計測方法は、①身長・体重などの基本情報を元に方程式により計算する方法
②体脂肪計などの機器で計測する方法
③専門機関での計測する方法があります。
正確に測定するには、③専門機関が1番ですが、そこまでの手間をかける必要はありません。
ダイエットやボディメイク目的で効率的に正確に基礎代謝を把握するには、方程式での算出が正確に把握することができます。
基礎代謝についてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。詳細情報や巷に溢れている基礎代謝の計算式や体脂肪計などのメリット・デメリットを紹介しつつ、日本人に合った高精度の自動計算器を提供しています。
生活活動代謝
生活活動代謝とは、日常生活や運動などの活動で消費するエネルギーのことです。
もっと砕いて説明すると、基礎代謝や食事誘発性熱代謝以外の体を動かす際に使うエネルギーです。
つまり、歩いたり・・家事をしたり・・遊んだり・・運動したり・・仕事をしたり・・・
消費カロリーの中で約30%を占めています。
生活活動代謝は、基礎代謝と違いライフスタイル(仕事や家事)や運動習慣によって変わるということです。
簡単に言うとデスクワークの人より肉体労働の人が生活活動代謝量が多くなります。
計測方法は、「体重・活動(運動)の強度(激しさ)・活動(運動)時間」を元に、活動強度=メッツ(METs)という単位を使用して算出します。
メッツは、睡眠=1.0メッツ、家事=3.5メッツ、ゴルフ全般=4.8メッツなど、運動や活動によってそれぞれ決められています。
国立健康・栄養研究所 改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」
このメッツと活動時間・体重を掛け合わせることで、運動や活動の消費エネルギー(kcal)を算出します。
また、「生活活動強度」という指標を活用し、簡易的にライフスタイル別に1日の消費カロリーの推定値を算出することもできます。
生活活動強度区分 | ライフスタイル |
レベルⅠ - 低い | ほとんど体を動かさない |
レベルⅡ - やや低い | デスクワークなど座位が中心で、通勤・家事で少し体を動かす |
レベルⅢ - 適度 | 立ち仕事や家事などで頻繁に体を動かしたり、 軽いスポーツを行っている |
レベルⅣ - 高い | 肉体労働や本格的なスポーツを行っている |
こちらは、基礎代謝と生活活動強度を掛け合わせることで簡易的に1日の消費カロリーを算出できます。
生活活動代謝についてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。詳細情報や「メッツ(METs)」「生活活動強度」の計算式や活用方法などのメリット・デメリットを紹介しつつ、日本人に合った高精度の自動計算器を提供しています。
食事誘発性熱産生
食事誘発性熱産生とは、食事をした際に体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱となって消費されるエネルギーです。
安静状態でも同じで、食事をすると栄養が消化吸収されるので、その活動で熱が産生されて消費され代謝が増えるのです。
食事をした後、身体が暖かくなるのはこの食事誘発性熱産生によるものです。
消費カロリーの一部分で、約10%が食事誘発性熱産生ということです。
食事誘発性熱産生のエネルギー消費は栄養素の種類により異なります。
摂取物が、たんぱく質のみを摂取したときは、摂取エネルギーの約30%
糖質のみを摂取したときは、摂取エネルギーの約6%
脂質のみを摂取したときは、摂取エネルギーの約4%になります。
しかし栄養素を単体で摂取することはできません。通常の食事はこれらの栄養素の混合となりますので、摂取エネルギーの約10%程度が食事誘発性熱産生による消費カロリーになります。
食事誘発性熱産生は消費カロリーの10%という割合で、この消費を上げる努力をしても大きい変動は見込めないためあまり気にする必要はないでしょう。
基本的に、一般的に言われるような規則正しい健康的な生活を心がけることで自然と食事誘発性熱産生は上がります。
食事誘発性熱産生についてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事をご参照ください。詳細情報や食事誘発性熱産生を上げる方法や活用方法などの紹介をしています。
消費カロリーの正しい使い方
消費カロリーの正しい活用方法です。
ダイエットや筋肉をつけ無駄な脂肪を落とすために減量するには、「消費カロリー>摂取カロリー」にすることが原則です。
また痩せすぎの人は健康的に見せるため脂肪をつけたり、筋肉量を増やすためにウエイトアップする場合には、「摂取カロリー>消費カロリー」にすることが原則です。
つまり消費カロリーを正確に把握することができれば、ボディメイクを効率的に行うことができるのです。
消費カロリーを正確に把握していないと、ボディメイクの様々な方法を実践しても結果がでなかったり健康を害してしまったりします。
また、目標に対して結果が伸び悩んだりした場合の改善方法もわからなくなってしまいます。
現在の消費カロリーが低くてもダイエットは可能ですし、消費カロリーを上げるダイエット方法や消費カロリーはそのままで痩せる方法もあります。
自分の現状を把握すること、そして目標を明確にすることで、誰でも望むボディメイクをしていくことは可能なのです。
ダイエットの基本はカロリーコントロールです。
「摂取カロリー:消費カロリー」の原則を活用して取り組んでいくことが効率的で効果的な基本と言えるでしょう。
まずは原理原則について深く知り、理想となる目標を立て、自分に合った手段を実践していくことが近道です。
消費カロリーは下記の記事も併せて読むと理解が深まります。是非、役立ててみてください。
3大消費カロリーの計算 ~個別計算と一括自動計算~

ここでは、基礎代謝や運動での消費カロリーなどの個別計算ができる自動計算ツールと、1日の消費カロリーを一括で計算できる自動計算ツールを掲載しています。
また、当サイトで採用している計算式や計測方法は、当方推薦の日本人の計測データを使用し導き出した方程式や、当方の実施経験や実測からも日本人に合った高精度の計算式を採用しております。
ご自身の目的に合わせてご活用ください。
※詳しい計算式などの内容に関しては、各記事内でご紹介しておりますので、前章下部のリンクよりご確認ください。
基礎代謝量の計算
下記のツールに必要項目を入力・選択すると1日の基礎代謝量が算出されます。
国立健康・栄養研究所の式(Ganpule et al., 2007)
((0.1238+(0.0481×体重kg)+(0.0234×身長cm)-(0.0138×年齢)-性別*1))×1000/4.186
注)*1;男性=0.5473×1、女性=0.5473×2
生活活動代謝の計算【メッツ(METs)】
「国立健康・栄養研究所 改訂版 身体活動のメッツ(METs)表」からメッツ数値を確認し、下記のツールに必要項目を入力すると、その活動・運動の消費カロリーが算出されます。
国立健康・栄養研究所 改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」
※こちらの自動計算には基礎代謝量は含まれていません。
生活活動代謝量(活動による消費エネルギー) 計算式
活動代謝量 = 1.05 × 体重(kg) × (活動強度(METs)-1) × 活動時間(h)
※通常メッツには基礎代謝量が含まれているため、メッツから「基礎代謝分(-1)」差し引いています。
1日の消費カロリーの一括計算
自動計算ツール下にある「生活活動強度区分」を確認し、下記の自動計算ツールに必要項目を入力・選択すると、「基礎代謝・生活活動代謝・食事誘発性熱産生」と「1日の総消費カロリー」の推定値が算出されます。
生活活動強度区分 | 日常の過ごし方 | ライフスタイル |
レベルⅠ - 低い | 散歩、買い物など比較的ゆっくりした1時間程度の歩行のほか、大部分は座位での読書、勉強、談話、また座位や横になってのテレビ、音楽鑑賞などをしている場合 | ほとんど体を動かさない |
レベルⅡ - やや低い | 通勤、仕事などで2時間程度の歩行や乗車、接客、家事など立位での業務が比較的多いほか、大部分は座位での事務、談話などをしている場合など (国民の大部分が該当) | デスクワークなど座位が中心で、通勤・家事で少し体を動かす |
レベルⅢ - 適度 | 生活活動強度レベルⅡの人が、1日1時間程度は速歩やサイクリングなど、比較的強い身体活動を行っている場合(健康のために望ましい活発な生活行動をしている場合、望ましい目標) | 立ち仕事や家事などで頻繁に体を動かしたり、 軽いスポーツを行っている |
レベルⅣ - 高い | 1日、1時間程度は激しいトレーニングや肉体労働を行なっている場合 | 肉体労働や本格的なスポーツを行っている |
まとめ ~消費カロリーを網羅~

いかがでしたでしょうか?
消費カロリーを知り、これからダイエットやボディメイクに取り組む際の正しい目安として活用できるはずです。
最後に大事なポイントをまとめてみましょう。
消費カロリーのポイントをおさらい
- 消費カロリーとは、摂取したエネルギーを脳や臓器の活動、日常の活動や運動などにより、体が使うエネルギーのことである。
- 消費カロリーは、大きく基礎代謝(約60%)・生活活動代謝(約30%)・食事誘発性熱産生(約10%)で構成されている。
- 基礎代謝は、性別・年齢・体格(身長、体重、筋肉量)による影響で決められていて、ライフスタイルや運動・生活習慣などによる影響は少ない。
- 生活活動代謝は、ライフスタイルや運動・生活習慣による影響で決められていて、体を動かす運動量(活動量)により変化する。
- 食事誘発性熱産生は、食事などの栄養が消化吸収されることによる熱産生消費で、各栄養素により消費量は違うが総じて摂取エネルギーの約10%で、消費量の変化は少ないが規則正しい健康的な生活を心がけることにより向上する。
- 消費カロリーは、正確に把握することで効率的・効果的にボディメイクをする際の重要な基準にすることができる。「消費カロリー:摂取カロリー」の原則を最大限発揮することができる。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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