生活活動代謝とは何か・・。
生活活動代謝の正しい使い方を知っていますか?
生活活動代謝は消費エネルギーのひとつです。
ダイエットやボディメイク・肉体改造を始める際に、自身の基礎代謝量などの消費カロリーを調べて、正しい使い方で食事制限やカロリーコントロールなどの参考にすることは、効率よく効果的に取り組むための第一歩です。
インターネットなどで検索すると、「身長・体重・年齢・性別」を入力し基礎代謝量や消費カロリーを算出するものが大多数ですが、計算式などの詳細が記載されていないものが多く、はじき出される数値もそれぞれ誤差があったりとどれを参考にすればよいのかわからない方が多いのではないでしょうか。
そんなあなたに・・・。
この記事を読めば、下記の正しい情報を手に入れ活用することができます。
- 生活活動代謝とは何かを知り、正しい使い方を知ることができる。
- ダイエット、ボディメイクなどの目標値を効率よく設定できるようになる。
- 食事制限やカロリーコントロールを効果的に取り組むことができる。
- 自動計算ツールから自分にあった生活活動代謝を確認することができる。
目次
生活活動代謝とは

生活活動代謝とは?
生活活動代謝とは、消費カロリー(消費エネルギー)のひとつです。
消費カロリーは、大きく「基礎代謝・食事誘発性熱産生・生活活動代謝」の3つで構成されています。
その中で日常生活や運動などの活動で消費するエネルギーのことです。
もっと砕いて説明すると、基礎代謝や食事誘発性熱代謝以外の体を動かす際に使うエネルギーです。
つまり、歩いたり・・家事をしたり・・遊んだり・・運動したり・・仕事をしたり・・・
ライフスタイルや習慣、環境によって、人それぞれ生活活動代謝は違います。
また生活活動代謝は、さらに2分割することができ、運動での消費と運動以外の日常生活活動での消費に分けることができます。
この運動以外の日常生活活動での消費を、非運動性熱産生(別名NEAT)と言います。
昨今の研究の中で、肥満との関連があると注目されています。
NEATについて詳しくは、別記事にまとめましたので興味のある方は見てみてください。
生活活動代謝の抑えるべきポイントは、2つ。
1つめは、基礎代謝や食事誘発性熱産生とは違い、ライフスタイル(仕事や家事)や運動習慣によって変わるということです。
簡単に言うとデスクワークの人より肉体労働の人が生活活動代謝量が多くなります。
2つめは、消費カロリーの一部分で、約20~40%が生活活動代謝ということです。

生活活動代謝量の計測方法
生活活動代謝を測る方法は、「体重・活動(運動)の強度(激しさ)・活動(運動)時間」を元に算出します。
この活動強度はメッツ(METs)という単位を使用し算出します。
活動強度=メッツは、安静時を「1」とすると運動の内容が激しくなるほど数値が上がります。
例えば、睡眠=1.0メッツ、家事=3.5メッツ、ゴルフ全般=4.8メッツ など運動量に比例してメッツが上がっていきます。
注意点として、このメッツには基礎代謝量が含まれています。
ですので生活活動代謝量だけを算出する場合は、基礎代謝量を差し引かなければなりません。 詳しい計算方法は次章で詳しく説明します。
生活活動代謝の正しい使い方
生活活動代謝の正しい活用方法です。
先ほど説明した通り、生活活動代謝は日常生活の仕事や運動の状況により人それぞれ大きく違います。また、仕事の日と休日でも過ごし方が違うので変わるかもしれません。
もし1日の生活活動代謝量を細かく算出しようとすると、24時間の中の自分の活動を、それぞれメッツから検索し、計算することになるでしょう。
そうなると、とても骨の折れる作業ですね。まず継続するのは難しいでしょう。
効果的な使い方は、食事制限やカロリーコントロールの調整や補助的な扱いをするべきでしょう。
具体的な例をあげてみましょう。
ダイエットの原則は「消費カロリー > 摂取カロリー」ですね。
ダイエット期間中は、カロリーコントロールをして摂取カロリーを調整しながら生活していると思います。
しかし、時には飲み会があるかもしれません。そんな時は前もって少し運動して消費したり、ついついスイーツを食べてしまったときに消費したりしてメッツでカロリー計算をして調整や補助に活用できます。
この活用方法だと、食べたいものを我慢せずに消費を高める発想転換ができ、楽しくダイエットに取り組めそうですね。
計算してみよう! ~メッツ(METs)活用と簡易推定計算~

それでは実際に計算してみましょう!!
仕事や家事、家での過ごし方や遊び、スポーツなど多岐に渡りメッツで数値化されているので日常生活の消費カロリーが一目瞭然です。
メッツ(METs)で高精度の運動消費エネルギーをチェック!
生活活動代謝量(活動による消費エネルギー) 計算式
活動代謝量 = 1.05 × 体重(kg) × (活動強度(METs)-1) × 活動時間(h)
※メッツには基礎代謝量が含まれているため、メッツから「基礎代謝分(-1)」差し引いています。
生活活動代謝量は「体重・活動強度・活動時間」を元に算出します。活動強度はメッツ(METs)により数値化されていますので、メッツ表から活動内容を検索しメッツ数を確認して計算式に入力していきます。
国立健康・栄養研究所 改訂版「身体活動のメッツ(METs)表」
こちらの生活活動代謝量の計算機は基礎代謝量は含まれておりません。
安静時を「0」としてそれぞれの運動強度によって算出された「生活活動代謝量のみの消費カロリー」です。
基礎代謝の計算、基礎代謝について詳しくは下記をご参照ください。
「生活活動強度」を活用して消費カロリーを簡易計算!!
生活活動強度という指標を活用し、ライフスタイル別に1日の消費カロリーの推定値を算出することができます。
1日の消費カロリー = 基礎代謝量 × 生活活動強度指数
(活動強度指数 レベルⅠ=1.3、レベルⅡ=1.5、レベルⅢ=1.7、レベルⅣ=1.9)
日常生活での活動は、のんびり過ごす人から仕事や遊びまで活発に活動する人まで様々です。
それぞれの日常生活で、どの程度活発に過ごしているかを区分わけしたものが日常生活での活動強度です。
活動強度は4段階で区分され、レベルⅠ「低い」、レベルⅡ「やや低い」、レベルⅢ「適度」、レベルⅣ「高い」となります。
この指標を活用することにより、メッツ(METs)を使わず1日の消費カロリー推定値を簡単に算出することができます。
当たり前ですが、こちらの指標は日本人の平均の推定値のため、メッツ(METs)での算出より精度は落ちます。 しかし、ダイエットやボディメイクの際の目安とする1日の消費カロリーの把握をするには十分に把握することができます。
生活活動強度区分 | 日常の過ごし方 | ライフスタイル |
レベルⅠ - 低い | 散歩、買い物など比較的ゆっくりした1時間程度の歩行のほか、大部分は座位での読書、勉強、談話、また座位や横になってのテレビ、音楽鑑賞などをしている場合 | ほとんど体を動かさない |
レベルⅡ - やや低い | 通勤、仕事などで2時間程度の歩行や乗車、接客、家事など立位での業務が比較的多いほか、大部分は座位での事務、談話などをしている場合など (国民の大部分が該当) | デスクワークなど座位が中心で、通勤・家事で少し体を動かす |
レベルⅢ - 適度 | 生活活動強度レベルⅡの人が、1日1時間程度は速歩やサイクリングなど、比較的強い身体活動を行っている場合(健康のために望ましい活発な生活行動をしている場合、望ましい目標) | 立ち仕事や家事などで頻繁に体を動かしたり、 軽いスポーツを行っている |
レベルⅣ - 高い | 1日、1時間程度は激しいトレーニングや肉体労働を行なっている場合 | 肉体労働や本格的なスポーツを行っている |
第6次改定日本人の栄養所要量について
基礎代謝量の算出は、日本人に合った高精度な当サイト推薦の、国立健康・栄養研究所の計算式を使用しています。詳しくは下記記事をご参照ください。
まとめ ~生活活動代謝はこれでバッチリ~

いかがでしたでしょうか?
生活活動代謝を知り、これからダイエットやボディメイクに取り組む際の補助材料として活用できるはずです。
最後に大事なポイントをまとめてみましょう。
生活活動代謝のポイントをおさらい
- 生活活動代謝とは、日常生活や運動などの活動で、体を動かす際に消費されるエネルギー量である。
- 消費カロリーのうち、20~40%を占めている。
- 生活活動代謝量は、「ライフスタイル(仕事や家事)や運動習慣」による影響で変化するため、人により代謝量が違う。
- 生活活動代謝の消費量は、活動強度指数、メッツ(METs)という指標を使いカロリーの算出ができる。
- 消費カロリーを上げたい場合は、生活活動代謝量を上げるしかない。
- 生活活動代謝は、減量中のカロリーオーバーなどの際に運動をして消費したり調整したり、カロリーコントロールの調整や補助的な使い方をすると効果的にダイエットに取り組める。
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